忘年会で考えた
2001.12.17

つぶし

先日、大学時代の学科仲間で忘年会がありました。 同期のほとんどは、ソフトウェア関係の似たような仕事をしています。 物理は、つぶしが利かないという見方もありますが、私はそうは思いません。 同期が就職を考えたとき一番門戸が広かったのが、その業界だったのです。

物理

物理という学問の最盛期は、20世紀前半でした。このため、今物理をやるには、 高校で教えてもらった200年以上前の物理の後にさらに200年分の理屈を詰め込ま なくてはなりません。それらを乗り越えた物理学科の教授なんかは、 それこそ超人です。とても太刀打ちできませんでした。
私は、そうした超人を目の当たりにして、方向転換を図ったわけですが、 働き始めるとソフトウェアの世界がとても簡単に感じられます。

今ではもう正確には思い出せませんが、expornentialの肩に行列式が乗ってて、 その係数に確率の要素が入った重積分を用いて表された量子場を Super Computer上のSimulationで再現する。などということをやっていたのも 影響しているかもしれませんが...。

忘年会の場でも何回か同じような話が、飛び出しました。 物理や数学をまじめにやっていたものにとっては、世の中の理系の理屈の ほとんどは、恐れるに 足りません。工学や生物、化学の論文などは前提知識がなくても英語と数式の 感じから何となく読めちゃうので、そういった分野にいっても大丈夫です。 世の中の流行が生物であれば、そういう分野で働いている同期がもっと いたはずです。

どちらかというと記憶したり分類したりといった作業の入る、生物、化学、 地学とは異なり、 物理はひたすら数式を用いた理屈を積み重ねます。数式と数式の間の 行間の意味を理解するだけで、1週間かかるのもザラでした。 理論系だけでなく実験系でも同じです。実験をやったあとはそれを裏付ける 説明を数式でつけなければならないのですから。

異質

物理や数学の理系の濃い世界は日本では異質と見られがちです。 「大学で何やってた?」って聞かれて「物理です。」と答えるとたいていの人は、 それ以上 その点については触れてきません。 なぜなら、日本は世界でも珍しい文系社会ですから...。

# 文系が7割を占める国は日本以外にはありません。

お金という数字を扱う経済学が何故、微積分を知らない文系の学問と なっているのか、不思議です。 そんな人たちに経済を任せているから、こんな世の中になってしまったんだと 思うんですが...。

日本には、人材以外に資源はありません。研究開発を粘り強くできる物理や 数学の人間にもっとお金と時間を割けないもんでしょうかねー。 でも、日本を理系社会にするには親の世代を入れ替えることを考えると、 100年はかかるんだろうなー。

なんだろねー。

Go to previous page Go to next page
Go to Index
Go to Top